【性質】手と手を取り合って / 入院通信 第21回

朝6:00過ぎ

ドゴンッ!!

隣から大きな音が鳴った(何かが落ちたような)
昨日きた、おじいちゃんのベッドだ!

思わず「大丈夫ですか!」とカーテン越しに声をかけるも「だ、だいじょうぶ…です…」と弱い声。

一瞬、間をおいて考えるも

思わず松葉杖をついて、隣を見に行くと
おじいちゃんがベッドから落ちて、起き上がれずにいた…。

絡まる点滴の管。落ちたおじいちゃんは、布団に埋もれながら床にいた。

咄嗟に廊下に出て「すみませんー!!」と叫ぶも、誰も居ない。

それを聞いた、背骨折りのトラック運ちゃんが、ナースコールを押してくれた。

(そうだ!ナースコールを押せば良かったんだ‥)
咄嗟にでる行動が、直線的すぎるのが、自分の欠点だと反省しつつ。看護師さんを待った。

看護師さんは、すぐに来て処置を始め。おじいちゃんはどうやら、詰め所近くの目の行き届く場所に移ることになりそうだ。

そのやり取りを聞きながら
昔、拘置所でも同じような事があったのを、ふと思い出した。

眼鏡のおじいちゃんが入所してきた。おそらく罪状は交通系だったと思う。

そして、次の日か、その次の日くらいに、急に熱を出したんだ。しんどそうだ。。

思わず、看守さんを呼び、医務室へ連れてってもらった。

しばらくして、少し回復して戻ってきた
おじいちゃん。

だが、何時間か後に、また苦しみだした。

イカンと思い、また看守さんを呼ぶも

仮病を疑い相手にしてくれない。
(まあ、ここに居る時点で、犯罪者の確率が高いからな‥、でも罪が決まるまでは、推定無罪だから!)

そんなやり取りを2、3度繰り返したが、結局相手にはしてくれない。

そうしてるうちに

みるみる顔が蒼白くなって、息が弱まるおじいちゃん…。

(ブチッ!)

イラッとした俺は、房の鉄の扉を思いっきり蹴り叩きまくった。何度も何度もうるさいくらい。

そしたら、房内の仲間もどんどん叩きだきて、ちょっとした音楽団みたいになった。(俺以外、おそらく全員犯罪者のくせに!)

慌てた看守が来て、ようやく話を信じて、おじいちゃんを連れてった。

そして、おじいちゃんは、二度と戻って来なかった。

しかし、その時も激昂した俺は、看守に暴言を吐いていたと思う。「何回も言ってたやろが!ふざけんな!!」と

感情が直情的すぎる。。

看守を敵に回しても、得なんか何一つないのに…。

これでは、「三国志」とか「信長の野望」の、武力ちょっとあるけど、知力低いやつ(武将)みたいだ。。

これが欠点。もっと冷静に感情をコントロールできる様にならないと。

だから、みんな酔った俺を見ると驚くが、もともとがそんな粗野な人間なんだよ。
頑張って社会に適応しようとしてるだけだから!!

だから、素面の俺を見て、変な期待はしないこと。

いいか!

約束な!!

そういえば、マグロ漁船の時も、おじいちゃんと色々あったな。。

俺もいつか助けられる側になるのかな?

武士は相身互い。

でも、助けられるの嫌だなぁ。。

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